
数ヶ月前に、NHKの記者の方から連絡を受けました。
なんでも、アメリカのユースサッカーで取り組んでいる
「小学生年代のヘディング禁止」に興味があり、この取り組みを保護者としてどう感じているか、聞きたいとのことでした。
2016年あたりから、アメリカではU12以下の年代のヘディングを全面禁止しています。ちょうど、ルール改正の狭間にいた2007年生まれの息子の学年は、小学校低学年まではヘディングをし、小学校中学年で練習と試合でのヘディングの全面禁止、U13(中学生)以降にヘディングが解禁された、という経験をしています。
NHKの記者の方からは、ヘディング禁止でどんな混乱が起きたのか、また子ども達や保護者はどう変わったか?取材を受けました。その記事が掲載され、朝のニュースでも紹介されました。
子どものヘディング 危険なの?ヘディングが禁止になると、子どものサッカーはどう変わるのか? ご興味がある方は是非ご覧ください。
ヘディング禁止で向上した技術!
ヘディングの禁止について話すと、ヘディング技術の低下、試合中の混乱、審判の難しさなど、禁止による悪影響が注目されがちです。
その一方で、
ヘディングができないことで、向上したプレーもあります。
一番大きく向上したのは、
ボールを止める技術です。ディフェンスからオフェンスへのロングボールは、ヘディングできなくなったので、足元で受けるようになります。ヘディング禁止の試合では、ロングボールや浮き球の難しいトラップが増えました。試合中は相手選手を背負いながら、丁寧にトラップする重要性を実感し、自主練でもトラップの練習は意識的に取り組むようになりました。ボールの威力が増しロングボールも増える中学生の今でも、試合中のトラップは良くできている気がします。
他の側面としては、
育成環境の変化です。ヘディングが禁止されたことで、
身長の高さが活かしにくくなります。そのため、ヘディング禁止以降は、フィジカルに頼らないチームが増えた気がします。結果的に、成長速度のバラバラな小学生年代においても、成長の遅い子供が取りこぼしされにくくなったかもしれません。
こうした、ヘディングの禁止で得られた成果や、逆にヘディングの技術不足などは、現段階では小さいように見えますが、5年後10年後に違いがあるのでしょうか? 特に、ヘディング禁止年代がプロになった時に、禁止にならなかった年代と比べ、プレーの違いを調べるのは面白いかもしれません。
そして、この制度の評価する上で、ヘディング禁止年代とそれ以前の年代での脳への影響も、重要になるかもしれません。

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