スタッツ取ったら大失敗した話

Get on the Good Foot -1

以前、夏の試合の後に、スタッツを記録する業者から、その試合のスタッツをもらいました。各選手のパフォーマンスが、数値化され、大変わかりやすい情報でした(詳しくはこちら)。

その後もコーチ陣が、毎試合のビデオ映像を使って、簡単なスタッツを取るようになりました。時にはコーチの家に集合し、ピザを食べながらチームみんなで自分達の試合を観戦。子供たち自身でスタッツを解析することもありました。スタッツにはパスミスの回数もあったので、このパスはパスの出してのミスか、受けてのミスかなど、大いに議論になりました。

スタッツ表を毎試合後に、各家庭にシェア。誰のパフォーマンスが良いのか悪いのかも、表を見たら一発でわかるようになりました。

その結果、チームは崩壊していきました。

スタッツ取ってなぜ失敗したか?

スタッツを取るようになってから、数試合。気がついたら、子供が試合中にチャレンジしなくなりました。ミスが多いと、選手のパフォーマンスの一覧表では一目瞭然です。ディフェンス陣は、ショートパスでボールを繋ぐのをやめて、なるべく前方へ大きくクリアするようになりました。ちょうど、その時のチーム戦略が、ポゼッションを高めようとしていたので、大きくボールをクリアしては、ポゼッションが出来ません。さらに、ボールロスト率は、相手プレーヤーとの1対1の勝負が多いオフェンス陣がチーム内でワースト3になりがちです。その結果、1対1の勝負の積極性も失われました。とにかく、全体的に失敗しないプレーが増えていき、その消極的なプレーにつけ込まれ、かなり失点して大敗する試合が連続しました。なんてこったです。

いつからか、コーチはスタッツをやめました。スタッツをやめた理由が、チームに悪影響を与えていると感じたからなのか、飽きてしまったのかわかりません。ただ、こうしたパフォーマンスの数値化は、まだまだ精神的に未熟な子供にはサッカーを短絡的に捉えてしまう悪影響がある、というのを感じました。

その後、チームはどうなったか

結局、チームは崩壊したまま、秋シーズンを終えました。その後、長いオフシーズンを経て、活動が再開される頃には、コーチも選手も、保護者も、スタッツのことなどすっかり忘れました。気がついたら、子供達は試合でまた元気を取り戻しました。以前の試合中でよく見た選手同士のミスを指摘する物言いも和らぎ、お互いによく名前を呼び合って、次はこうしよう、とか、選手同士でプレーのアイディアを積極的に出す雰囲気に変わりました。

チームの変化は、スタッツがなくなっただけでなく、ようやくチーム戦略を理解し始め、攻撃と守備のビジョンを選手同士で共有しやすくなった、とか、オフシーズン明けで皆が元気になった、とか、色々な要因がありそうです。それでも、数値化から解放され、子供達はまた元気にサッカーするようになりました。

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オフ明けの1月の時の様子。

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utlogan



アメリカ在住サカママ 兼 大学研究者。


3歳の息子を連れて母子研究留学を経て、2012年より家族でアメリカに移住。

現在ユタ州在住。


本格的な育成年代に突入したU14の息子のアメリカの育成環境やユースサッカー向け食・怪我・テクノロジー、アメリカン面白エピソード、をご紹介します。


ご連絡はこちらまで:utlogan101@gmail.com