飲み会の途中にJ1クラブのユースコーチから突然の電話。内容は、
「ゴールキックで最も遠くに飛ばすには、どう蹴ればよいのか?」
という質問でした。その場にいた物理学の猛者たちは、ボールを45度の角度で蹴りあげれば良いと割り出したのですが、話はそれだけでは終わりませんでした。飛距離に重要なもう一つの要素:時間角度45度で蹴ればいい、というのは、キック力を一定と仮定した話ですが、キック力(初速度)をあげる方が、よっぽど飛距離が伸びます。
Lumen learningのサイトより引用
このもう一つの重要な要素は、「力積」という概念です。
キック力をあげるというと、足の振りを速くする方法を思いつくかもしれません。そのためには、筋力トレーニングによる脚力アップが考えられますが、ユース年代ならまだしも、子供に筋トレを強いることは得策ではありません。そこで大切になってくるのが、力積の一つの成分である”時間”です。
飛距離を伸ばす具体的な蹴り方ボールの初速度は、物理学によると、力積に比例し、その力積は「力」x「時間」になります。つまり、力が強ければ強いほど初速度が上がり、力を加えている時間が長ければ長いほど、初速度が上がります。
これをサッカーに置き換えると、蹴る時の足の振りを速くし、なおかつ、足がボールに接する時間を出来るだけ長くすると、ボールのスピードが増します。つまり、ボールを蹴る時に、足がボールに出来るだけ長く触れるような蹴り方をして、45度の角度で蹴り上げれば、ボールが最も遠くに飛ぶということになります。
ボールを遠く飛ばすコツ
・45度の角度でボールを蹴り上げる
・足がボールに出来るだけ長く触れるような蹴り方をする
ということで、夫はこのことを幼馴染のコーチに伝えました。効果的に蹴るには、踏み込みの足の位置や、ボールのどこを蹴るか、スピンをどうするか、など、細かいことが影響し、当然、実際のサッカーで役立つ保証はありません。とは言え、ここでの結論は、物理学に基づく理論で導き出された答えで、ボールの飛距離の伸ばし方の参考にはなると思います。

【本シリーズの記事】
Jユースコーチからの質問 1 突然の電話Jユースコーチからの質問 2 サッカーが学問にすり替わり Jユースコーチからの質問 3 理論と感覚の融合 (このページ)
【参考サイト】
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